稼ぐ人に共通する特徴は何か。経営コンサルタントの池本克之さんは「効率よく稼ぐという意味では、『中途半端な副業』でしかないのなら、しないほうがマシだ。将来的に稼ぎ続ける人は、どんな組織においても2割しかいない『よく働く』社員である」という――。

※本稿は、池本克之『「それでも稼ぐ人」33のルール 景気も、環境も、学歴も、年齢も、この人には関係ない』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

ノートパソコンを開きながら、スマホでチャートを確認し、右手でメモを取る男性
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「何か割のいい副業を見つけて、定時でさっさと帰ってくれ」

副業を認める会社が増えてきました。数年前に起きたちょっとした副業ブームが、加速度的に広がり続けている、といっていいでしょう。

この現象をどう見るか。まさか、

「いや、企業側も器が大きいな。副業なんか認めたら、本業がおろそかになる社員が増えて、自社の利益が食われちゃうかもしれないじゃないか。自分の身を削ってまで、社員のお財布を気にしてくれているのか。すばらしいことだ」

なんて思っている人はいませんよね?

それはあまりにも浅い考えです。会社の本音を代弁すれば、

「残業しなくていいから、その分、副業でもやってくれ」

ということなのです。

もっとかみくだいていえば、報酬に見合わない働き方をしている社員に対して、

「もう君には残業代を払いたくない。しっかり貢献してくれている社員への給料を増やしたい。だから妙な“時間稼ぎ”などせずに、何か割のいい副業を見つけて、定時でさっさと帰ってくれ」

ということなのです。

「報酬に見合わない働き方」しかしていない人というのは、どんな会社でも一定数います。

それも規模が小さいほど、その比率は高くなる傾向があります。

なぜなら大企業のように、“会社の看板”――言い換えれば「ブランド力」に頼って、商品を売ることができないからです。

それでも成果を出せる人というのは、相当な実力者であり、そう多くはありません。だから、規模が小さいほど、「報酬に見合わない働き方」しかしていない人の比率が高くなるわけです。