結局、ほとんどの人の副業は“ガテン系”

一口に副業といっても、種類はいろいろあります。どうせやるなら、ギャラの高い仕事がいいと思いますよね?

しかし、ことは、そううまく運びません。

資格や特技があるならともかく、「こづかい稼ぎになればいい」程度の軽い気持ちで仕事を求める人に、そんな“おいしい話”が舞い込んでくることは望めないでしょう。

結局、ほとんどは“体を動かす系”のアルバイトしかない、というのが現実だと思います。

といっても、種類はたくさんあります。たとえば、Uber Eatsのようなフードデリバリーの配達員とか、コンビニの店員、ファミレスのフロアあるいはキッチンスタッフ、建設・土木工事の作業員、引っ越しスタッフ、警備員、清掃員……その気になればすぐにでも副業を得ることができます。

防犯カメラを設置する作業員
写真=iStock.com/Sergio Yoneda
※写真はイメージです

そういった仕事が悪いのではありません。

大きな難点があるのです。

それは「体力的にきつくて、事故に遭うなどのリスクも高く、とてもじゃないけれど長く続けられない」ということです。

仕事は続かなければ意味がない

そこに思い至らないのか、この種の副業をはじめる人は、こんなふうにメリットを数えあげます。

「自転車で走り回るのって、けっこう運動になるんだよ。働きながら運動不足を一気に解消できるってわけ。気持ちいいし、健康にもいいよね」
「もともとバイク好きで、しょっちゅう遊びで乗り回してたんだよ。それだと一銭にもならないけど、ツーリングがてら配達の副業をすると、お金になるんだぜ。こんなにいいことはないよ」
「深夜のコンビニって、いろんな人が集まってきて、意外と社会勉強になるんだよ。世の中のニーズをキャッチできるし、ナマの市場動向もわかる。仕事にプラスにこそなれ、マイナスになることはないよ」
「ガテン系とか、額に汗して働くって、本当に気持ちいいよ。デスクワークでは得られない喜びがあると思う」

たしかにそうかもしれません。

しかし、そんなことをいっていられるのは最初のうちだけです。

30代前半くらいまでの若者なら10年続けるのも不可能ではないでしょう。しかし、それより上の年齢の人には無理です。十中八九、数カ月のうちに、体がきつくて音をあげます。

どうせ挫折をすることが目に見えている副業なのですから、挑戦する意味はありませんよね。

やはり、本業で成果を出すべく時間もエネルギーも使うのがスジであり、王道であり、稼ぐ人なのです。