これからの時代に稼ぐ人はお金についてどんな考え方をしているか。経営コンサルタントの池本克之さんは「一見お得の世の中の罠から抜け出せるかだ。勧誘されるままにポイントカードをつくり、ポイントを貯めることが目的化してしまうと、本来の目的であるはずの節約からは遠ざかってしまう」という――。

※本稿は、池本克之『「それでも稼ぐ人」33のルール 景気も、環境も、学歴も、年齢も、この人には関係ない』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

ポイントカードを渡す手元
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お金への「負い目」が生まれると悩みにつながる

ふと「お金ってなんだろう?」と考えると、不思議な気持ちになります。

人はお金があるところに集まり、ないところからは去っていきます。

お金があると心穏やかに暮らせるけれど、ないと将来がとても不安になります。

お金があれば人の心は和らぎ、お金がないとざわつきます。

お金にはやっかいな問題がつきまとうけれど、それを補ってあまりあるいい面がある。だからこそ人は、お金に執着するのかもしれません。

そこで執着の視点から、「借金」について考えてみましょう。

お金を借りる人は、何かをするためのお金が不足しているから、お金を欲しがります。自分の財布が空っぽなら、人や金融機関から借りるしかありません。

「ないなら、ないなりに、なんとか凌ごう」

と思わないところが、お金への執着です。

また「なんとか返済せずに、踏み倒そう」と思うとしたら、それもまた返済という形で出ていくお金に対する執着にほかなりません。

よしんば返済から逃れられたとしても、「ラッキー!」と喜ぶ気持ちとは裏腹に、そのあとずっと、貸してくれた相手に対する「負い目」のようなものに悩まされることになります。

平気な人もいるかもしれませんが、でもやっぱりどこかで良心の痛みのようなものは感じるでしょう。