資産100万ドル(約1.3億円)超の日本人が3年後に479万人に増える。メガバンク各行はそうした富裕層の顧客を射止めようと躍起だ。金融アナリストの高橋克英さんは「30年前のバブル期から似たような取り組みをしていますが、うまくいっていません。スイスの老舗銀行の提携など、今回も智恵を絞っていますが、期待薄の状況です」という――。
銀行の看板
写真=iStock.com/y-studio
※写真はイメージです

長らく続いた金融緩和による保有する株式や不動産価値の高まりで日本にも富裕層が増加している。現在経営危機にあるスイスの大手金融機関クレディスイスの「グローバル・ウェルス・レポート2022」によると、日本の富裕層(100万ドル(※)以上の資産を持つ成人数)は、336.6万人に達している(2021年)。さらに、2026年には42%増の479万人になると予想されており、こうした富裕層をターゲットに、邦銀も資産運用を中心とした富裕層ビジネスを再び強化してきている。

※3月15日時点=約1億3383万2976円

メガバンクとスイス老舗が提携

2023年2月、みずほFGは、スイスの老舗プライベートバンクのロンバー・オディエ・グループと富裕層ビジネスに関わる包括業務提携を結んだ。ロンバー・オディエの運用商品をみずほの富裕層顧客に提供したり、同社の研修にみずほの行員が参加したりするなど人材交流も行うという。

三井住友信託銀行では、2021年8月に、スイスの大手金融機関UBSとUBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメントの営業を開始しており、富裕層向けビジネスを強化している。

その他、三菱UFJ銀行では、WBC(ワールド・ベースボール・クラッシック)の広告でも目にした「MUFGウェルスマネジメント」ブランドのもと、グループの銀行・信託・証券の力を結集し、富裕層向けに事業承継、資産承継、資産運用などをサポートしている。 SMBCグループでも、2020年4月、富裕層向けサービスブランド「SMBC Private Wealth」を立ち上げ一体運用を試みている。