シチュエーション別「会話のネタ帳」【知り合い編】
「今日はリクルートスーツの学生さんが多いですね。懐かしいですね」
相手に合わせた話のネタを準備していなくても大丈夫。動揺せず、周りの状況を観察し、思ったことを口に出してみよう。情景描写するだけでもよい。相手も同じものを見ているのだから、何かしら話が続くはず。
「なんだかいいお顔をしてますね。週末、リフレッシュできたみたいですね!」
相手の顔を見て、受けた印象を伝えよう。ただし、「なんだか疲れてそうだね」というのは要注意。労われたとうれしく感じる人もいるが、「そんなダメな感じに見えるのか……」とネガティブな気分になる人も。特に女性に対してはNG。
▼同窓会
「昔のズボンが入らなくて、新しいシューズで走り出したのに“一日坊主”で」
ほぼ同い年の集まりのため、気になるテーマは重なりがち。その中でも健康ネタは鉄板。「今、毎朝ジョギングしてるんだ!」だと単なる意識高い系の自慢ととられる恐れがある。その背景を自虐交じりに伝えれば、共感度が高まる。
「今どきは無料アプリでトレーニングメニューが組めて、これが意外に続くんだ!」
みんなが共通して興味を持っているテーマに対して、有益な情報をシェアすれば、場全体が盛り上がる。「やってよかったこと、買ってよかったもの」は独り占めせず共有しよう。楽しい仲間づきあいをずっと続ける助けになる。
▼会社の同期
「今度の冬休み、どこか旅行に行ったりする?」
同期が集まるとつい競争心が煽られ「オレ、こんなすごい仕事をした!」とマウンティング合戦になることも。目的は親睦を深めることで、手柄プレゼン大会ではない。全員が共通して楽しめる話題を選ぶようにしよう。
「部長にコテンパンにやられて、この年でトイレで泣いたわ!」
あえて自分の弱みを見せて、「オレは攻撃しませんよ」キャラを印象づけるのも○。自慢話ばかりで周りの仲間に気を使わせる人よりも、大人と思われる。「みんなを和ませるためのトホホ話」と聞こえるよう、シリアスになりすぎない口調で。
▼新入社員
「スマホに入れるアプリがわからなくて。よければおすすめを教えてくれない?」
自分が苦手で、相手が得意とする分野に話題を集める。尋ねたからには聞く側に徹する。相手は縮こまってしまいがちなので、しっかり相槌を打ち、安心感を与えよう。「○○くん」と名前を呼びかけるとさらに効果的。
「新人時代にこんな失敗をやらかしてさ。よく悩んだよ」
上司が失敗談を自ら開示すると、部下は「実は今、仕事で悩んでいることがあって……」と相談しやすくなる。「オレが新人時代だったときはさー」と苦労話から始まる自慢話は一発アウト。似て非なるものなので勘違いしないこと。
▼会社の上司
「部長が私の年の頃にはどんなことをされていましたか?」
「教えてください、勉強させてください」というスタンスで懐に飛び込んでくる部下はかわいいもの。上司のこれまでの経験談を気持ちよく話してもらおう。たとえつまらない話でも役に立つ日がくるかもしれない。
「かわいいお子さんですね!今、おいくつですか?」
かつては「会社ではプライベートな話題は避けるべし」という考えが色濃かったが、スマホの待ち受け画面を家族の写真にしているような人なら、NGとは限らない。ちらっと見えて素敵だと思ったら、素直に伝えてみよう。
※秀島氏への取材をもとに編集部作成