シチュエーション別「会話のネタ帳」【ビジネス編】
「御社はボランティア活動にも力を入れていらっしゃるんですね」
会社訪問をする場合は、事前にその会社のウェブサイトを見て下調べを行うだろう。その際、細かい隅っこのほうの情報を頭に入れておき雑談に交えると「そんなところまで注目してくれているんだ」と、いい方向に解釈してもらえることも。
「学生時代はアメフトをなさっていたんですね。実は私も……」
初対面ではプライベートなことに立ち入りすぎないのがマナーだが、相手が著名であったり、ブログやSNSなどで自ら情報を発信したりしている場合はその限りではない。下調べから一歩進めて「自分の言葉」を加えて話を広げるとよい。
「冬らしいお天気ですね」
「無駄な挨拶はいらないからさっさと用件に入れ」という風潮も一部にあることはあるが、時候の挨拶は応じやすい共通の話題。その先により高度なコミュニケーションを行うための入り口として、大いに活用したいもの。
「ダウンコートはまだ早いかと思いましたが、今朝は皆さん着ていましたね」
時候の挨拶を入り口に、プラスアルファで話を膨らませる。今の時季なら、クリスマス商戦、年賀状、マスク、インフルエンザなど、自分が見聞きしたものから話題を提供すれば、無理も生じず、相手に自然な印象を与えられる。
▼顔見知りの取引先
「先日グランピングっていうのに家族で行ってきたんですが……」
イクメンという言葉が広まり久しいが、相手が子煩悩な人なら、子どもが喜ぶおでかけスポット情報は、聞けてうれしい情報。どんな分野なら喜ばれるのか、家族構成、子どもの年齢などから想像力を働かせてみよう。
「○○(チーム名)は連勝で、今季好調ですね」
野球やサッカーなど、贔屓のスポーツチームを持つ人はやはり多い。スポーツの試合結果をざっとさらっておくと幅広く使える。ただし、試合に負けると機嫌が悪くなる人もいるので、勝敗によって話題にするか否か判断を。
「最近はロボットキャディっていうのも登場したみたいですね」
相手が興味を持っているテーマに関する新しい情報や有益な情報は、最高の手土産。今なら「相手の興味のあること」に「AI」を掛け合わせてネット検索を行えば、高い確率でユニークな雑談ネタを入手できる。
「そのネックストラップ、先日のイベントのものですか?」
身に着けているものは、好きなものである可能性大。それに対して触れるのは、こちらからのおもてなしともいえる。その他、Tシャツも突っ込みどころ。音楽やスポーツなどのイベントTシャツには「行かれたんですか」のひと言を。
「ランチでよく行かれるお店はありますか?」
雑談は、相手の好きなヒト・モノ・コトを起点にすればハズレなし。相手の興味をリサーチできていない場合は、まずは食べ物ネタを。最近食べたもの、好きなものや我慢しているものなど、どんな人でも話すことがあるはず。
「いいお店を見つけたんですよ!」
飲食店について話題にするならば、相手におすすめの店を聞くばかりではなく、自分もいくつか店情報を用意しておきたい。その際は、相手がイメージを膨らませられるよう人気のメニューや店の雰囲気、価格などの具体的情報を盛り込みたい。
※秀島氏への取材をもとに編集部作成