また、商品を探したり、見積もりを取ったりするのに、顧客に待っていただかなくてはいけないことがある。そうしたときに三流が行いがちなのが、「少々お待ちください」というお願いの仕方なのだと成田さんは指摘する。
「少々といいますが、1分なのでしょうか、それとも5分なのでしょうか。もし5分だったら、お客さまはお友達に電話をして用件を済ませることができるかもしれません。時間を曖昧なままにしておくと、お客さまの貴重なお時間を無駄にしてしまいます」
さらに、お願いの際の語尾は「!」「。」ではなくて「?」で終わらせることが鉄則だ。語尾を強めて「確認させてください!」といったらもちろんのこと、冷静に「確認させてください。」といったとしても、相手の方に対して自分の主張を押し付けている印象が拭えない。そこで、あなたが一流を自負するのであれば、「……していただけませんか?」と決定権を相手の方に預けることで、「いいですよ」という返事を引き出せるようにしたい。
顧客を待たせる
▼三流は……
「少々」はどれくらいなの?
商品の在庫を取りにいくときなど、顧客にお待ちいただく際につい口をついてしまうのが「少々お待ちください」というフレーズだ。でも、顧客にしてみたら「一体どれくらい待てばいいのだろう」と不安で仕方がない。それは銀行の窓口で番号札を持って何十分も待たされていたことを思い出せばよくわかるはず。相手をそんな気持ちにさせるようでは、やはりマナー違反といわざるをえない。
▼一流は……
とりあえずメドの時間を示す
かかりそうな時間のメドを相手に伝えるのがマナーだ。たとえ5分でも、その間に相手の方は電話の1本くらいできるはず。ただ、せっかちな人だと「5分も待ちきれない」と不満に思うことがありうる。そこで「2分」と時間を切ってしまう裏技がある。その時間で在庫が見つからなかったら、相手の方のところへ一度戻って、「いま探していますので」と一言伝える。熱心さが伝わり、好印象を与えられるようになる。