上手な終わり方をしよう
生産的な会議は、次のステップのお膳立てをするのに都合のよい雰囲気で終わる必要がある。参加者に「次のステップは何になると思うか? それには誰が責任を負うべきか? どれくらいの時間枠を見込んでおくべきか?」といった質問をするとよいと、ポーゼンは言う。
参加者全員が同じ認識を持つよう、出された答えを記録して電子メールで送付しよう。これは説明責任を負わせるのにも役立つ。「会議の内容をよく覚えていないとは、誰も主張できないからだ」。
【ケーススタディ】
アメリカン航空の保守修繕部門の副社長、ビル・コリンズは、同社の労組加入労働者との関係を改善するという任務を課せられていた。社員を相手にタウンホールミーティングを開いたが、それが効率的でも生産的でもないことをすぐに理解した。「社員は鬱積した思いを吐き出したい、私をつるし上げたいと思っていた」と、彼は語る。
そこでビルは業務やシフトによって社員を分け、各会議の参加者を約250人に抑えた。「少なくとも対話が成立するようになった」と、彼は言う。次に会議の冒頭で議題を示し、ほかに話し合いたい問題はないかと尋ねる。議題にないことについて話し合いたいと言う者には「質疑応答の時間に君が納得するまで議論しよう。それでいいかね」と答え、少なくとも相手がうなずくまで待って次に進む。
「労働者は当然、経営陣に不信感を持つ傾向がある」と、彼は言う。「このプロセスは信頼を築くんだ」。このやり方で行われた初めての会議の後、彼はその証拠を手にしていた。
「会議は穏やかで誠意にあふれ、上首尾のうちに終わった。労働組合の支部リーダーたちはそれまでに参加した最もすばらしい会議だったと言った」