社内の会議を有意義な時間にするには何をすればいいか。物流エコノミストの鈴木邦成さんは「日本の多くの会社の会議は『進捗状況の報告』に終始している。よくZ世代が『それはメールで済む話ではないですか』と批判的にとらえていることが話題になるが、まさしくその通りだ。滞りをなくすという観点から考えると、会議を行うには『締め切り効果』が働く金曜夕方が最適で、会議中はマルチタスクをするとタイパがいい」という――。

※本稿は、鈴木邦成『はかどる技術』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。

会議室で会議をする人々
写真=iStock.com/Ralf Hahn
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1週間でもっとも慌ただしい月曜日の会議はナンセンス

月曜の午前中は会議なので忙しい――こういう会社が少なくありません。

週のはじめにその週に必要な一連のタスクをチェックしておくことや、前の週のフィードバックを行うことなどが目的となるのでしょう。いわゆる週次会議です。

したがって、月曜朝の会議は「何かを決定する会議」(立案・議論メインの会議)というよりも、「現状や進捗しんちょく状況を確認する会議」(進捗状況報告メインの会議)ということになります。

しかし、滞りの解消という視点から考えると、月曜日の朝に毎週のように会議をするメリットはほとんどありません。

月曜の午前中は1週間でもっとも慌ただしい時間帯ともいえます。ルーティンの事務作業が多く、急なタスクが飛び込んでくる可能性も高い時間帯です。

その一番忙しい時間帯に、これまでの業務のフィードバックをしたり、新企画の立案を検討する必要性はありません。

個人の日常生活に当てはめて考えてみるならば、朝の身支度の忙しい最中に、前日の反省や来週の予定を議論するようなものです。

また月曜の午後も、本来ならばそこからその週のルーティンやメインワークを本格的に行う時間帯なので、進捗状況報告メインの会議をやるのは時間のムダでしょう。

せっかく仕事に本腰を入れようとしたところで、「これから会議がある」ということになれば、その日の仕事終わりが遅くなって残業する可能性も出てくるため、社員のモチベーションも下がるというものです。