仕事の報連相はどこまで徹底するべきか。物流エコノミストの鈴木邦成さんは「日本に来た外国人に聞くと、『そもそも報連相など存在しない』という国も多い。躍進著しいアパレル企業のワークマンでも報連相は行われていないという。百歩譲って、報連相を令和風にアップデートするためには、その手間や負担、タイパの悪化などを考えて、必要最低限の情報の共有のみで十分である」という――。
※本稿は、鈴木邦成『はかどる技術』(フォレスト出版)の一部を再編集したものです。
多くの議事録は基本的には書きっぱなし
会議といえば欠かせないのが「議事録」。なければ会議で何が決まったかわからなくなるため、取締役会、教授会などの重要会議では不可欠になります。
しかし、この議事録というのがなかなかのクセモノで、とくに些末な会議まで議事録や議事メモを残すのはいかがなものかと、私は考えています。
なぜなら、議事録の作成には主観的な部分も多くなるからです。
たとえば、ある出席者にとっては、「確かに意見として出たがどうでもいい話」が「重要な案件として提案があった」かのように書かれる可能性もあります。
その場はそれで通っても、後々揉めるリスクも出てくると、議事録作成の担当者も大きな負担を背負うことになります。
では、それほどまでに議事録が大切かというと、何度も見返される議事録は数えるほどでしょう。多くの議事録は基本的には書きっぱなしとなります。
だとしたら、部署ごとの週会議などは録音で十分でしょう。録音データをパソコンに保存しておけばいいわけです。
オンライン会議ならば録画機能もあるので録画で十分です。必要に応じて文字起こしソフトを使えばいいのです。