なぜ日本は「IT後進国」となってしまったのか。2ちゃんねる創設者のひろゆきさんの著書『税弱な日本人からふんだくるピンハネ国家の不都合な真実』(宝島社)より一部を紹介する――。

ザッカーバーグが日本に生まれていたらどうなったか

以前「ABEMA Prime」で、もし30年前に戻って日本を救うことができるとしたら何をしますか? というテーマで話し合ったことがあります。

そのとき僕が考えたのは、根本的に日本を救うのは無理だということです。1人の天才がいて何かできたとしても、日本を変えることはできないと思いました。

たとえばフェイスブック(メタ)を創立したマーク・ザッカーバーグが、30年前の日本に現れてフェイスブックのようなものを作ったとします。

そこから日本のIT産業が大きく変わったかといえば、むしろ逆です。ザッカーバーグは、30年前の日本で逮捕されて終わりだと思います。

ホリエモンは逮捕された

なぜなら、今日本人が使っているコミュニティサイトのX(旧Twitter)や、フェイスブック、YouTubeなどは、すべて外国のサイトなのです。そのため、サイト上で起きたトラブルには日本の企業は直接関わることがありません。

しかし、もしこれらが日本の会社だったら、そこで起きたトラブルは、そのコミュニティサイトを運営する会社の社長が悪いと言って、その会社を潰そうとする圧力が働くのです。

その象徴的な例が、ライブドア事件におけるホリエモンこと堀江貴文氏の逮捕でした。

手錠をかけられた男性の手
写真=iStock.com/kuppa_rock
ホリエモンは逮捕された(※写真はイメージです)