会議は踊る、が仕事は続く
「会議は踊る」という有名な言葉があります。ナポレオン戦争後の欧州の秩序を決めるウィーン会議で、列国の思惑が入り乱れて話し合いが遅々として進まず、各国代表が会議そっちのけで舞踏会に明け暮れていた様子を、フランス代表のタレーランが風刺したものです。日本にも「小田原評定」という言葉があります。戦国時代、小田原の北条氏が豊臣秀吉に攻められ城を包囲されたとき、城にこもって戦うべきか、詫びを入れて和睦すべきか、意見がまとまらず、いたずらに時が過ぎてしまったことから、議論百出で結論がまとまらない話し合いをそう呼ぶようになりました。洋の東西を問わず、昔から物事を決めるのにはそれなりの時間と手続きが必要だったということでしょう。
さて、会社生活と切っても切れない関係にあるのが物事を決めるための、この会議です。会社でも、しばしば「会議は踊」ったり、「小田原評定」になったりしますが、諦めることはありません。やり方次第で、上司から認められたり、部下の思わぬ長所を発見したり、知恵や情報を交換し合い、「これからがんばるぞ」というエネルギーを与え合ったりする、有意義な場にすることは可能なのです。もちろん、口のうまい上司の独演会になったり、ミスした人がつるしあげられる悲惨な場になる可能性もあるわけですが。
会議をめぐる現状がどのようになっているのかを詳しく知るためにビジネスパーソン1046名にアンケート調査をしました。