図5:よい会議・役職別/図6:よい会議の心理状態・役職別/図7:有意義と感じた会議・役職別
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図5:よい会議・役職別/図6:よい会議の心理状態・役職別/図7:有意義と感じた会議・役職別

では逆に「よい会議」とはどんな会議でしょうか(図5)。部長クラス以上、係長・主任クラスは「結論が具体的でわかりやすい」、課長クラスは「目的が明確である」、一般社員クラスは「言いたいことを自由に言える」会議を、それぞれ評価しています。このことから、会議のファシリテーターは、課長クラスには会議の目的を明確に伝え、部長クラスならびに係長・主任クラスには、結論を具体的にわかりやすくした形で示し、一般社員のためには自由に発言できる雰囲気をつくることを心がけるべきだといえます。

よい会議の前提となる参加者の心理状態についても尋ねたところ(図6)、役職が上がるに従って、「問題意識の共有」を大切と考える割合が高くなっています。上に立つ人ほど、会議でみんなをまとめなければならないので、こういう結果になるのだと思います。逆に「テーマへの興味が重要」と考える傾向が強いのは一般社員、係長・主任クラスの人たちです。この人たちは普段、テーマに興味が持てない会議が多い、と感じているのかもしれません。

図4:有意義と感じた会議
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図4:有意義と感じた会議

「有意義と感じた会議」の特徴も探ってみました(図4、7)。役職別に見ると、一般社員は社内の営業会議、係長・主任クラスはクライアントとの打ち合わせ会議、課長クラスは実務担当者の連絡会議、部長クラス以上はプロジェクトメンバーによる進捗会議と、評価がくっきり分かれました。これを見て、ある懸念を抱きました。部長クラス以上がクライアントとの会議をあまり重視していないことです。事業の実績にのみ関心が向いて、クライアントの意向やニーズの変化をきちんと把握しておこう、という気持ちが薄れているのではないでしょうか。

【調査概要】「gooリサーチ」の協力により、インターネットを通じて、全国の20歳以上の正社員1046人より回答を得た。男女比は、87:13。調査期間は2009年6月24~25日。折れ線の図は、全体の平均を100とし、そこから上下にどれほど離れているか、を示している。乖離が大きいほど強い特徴が出る。企業規模別、役職別、年齢別、ともに同じ形式。
(構成=荻野進介 図版作成=ライヴ・アート)