社長就任当初、正式な場での挨拶では、論理に矛盾がないように原稿を暗記していた黒田社長。当時と今とでは、スピーチの姿勢が変わってきた、といいます。黒田社長が大切にしている話し方の秘訣とは――。(2024年4月22日レター)

私は、もともと大勢の前で話すのが得意ではありません。とても緊張します。将来の後継者として勉強をしてきたわけではありませんから、経営者として人前で話すことになったときには、とまどいがありました。

社長就任当初は、挨拶やスピーチをするときに、「バカにされないようにしよう」「ナメられないように振る舞おう」と考えていたこともありました。就任式や周年行事といった正式の場で挨拶する折には、論理に矛盾がないように原稿を用意し、ほぼ暗記して話していました。

(構成=今井道子)