ビジネスパーソンにとっての「ひとつの武器」となる「記憶力」を高めようと思えば、多くの人がいわゆる記憶術を学び実践しようとします。もちろんそれも有効な手段ですが、重要なのはそういったテクニックだけではありません。ふだんの「習慣」が、記憶力を大きく左右するのです。

「運動が記憶にいい」は、世界中の研究者の共通認識

記憶力を含む脳の能力をアップさせる要素は何かということについては、数多くの研究報告がなされています。ただ、それらのなかには、そもそも仮説の立て方が間違っていたり実験の設計が甘かったりなど、エビデンスが弱いものも少なくありません。

しかし、そういったものも含めて、脳のパフォーマンスを上げる要素としてほとんどすべての研究者が認めているものがあります。それこそが、「運動」です。「記憶にとって運動がいい」というのは、世界中の研究者の共通認識なのです。

(構成=岩川悟、清家茂樹 図版作成=木村友彦 撮影=玉井美世子)