CILはステータスオークションの場

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キヤノンのマネジメント研修体系

「できれば恥をかきたくない」。社内の各部門から参加する企業研修などで参加者の多くが不安に思うのは、自分の実力のレベルが露呈されることではないか。サルやゴリラの集団では、互いに胸を叩く、歯をむき出しにするなど、示威行為を行うことで、実際には闘わずに組織内の優劣を決める。「ステータスオークション」と呼ばれる行動で、直訳すると「実力の競り」ということになる。

企業においても組織を硬直化させないため、ステータスオークションが必要といわれる。まわりの社員の実力を知ると同時に、自分の実力レベルに気づく。キヤノンが行っている社内ビジネススクールともいうべき「キヤノン イノベーティブ リーダー研修」(通称CIL)は、まさにステータスオークションの場だ。