「失敗したら負け」と思うと緊張しがち
思考習慣②二分割思考
二分割思考は、物ごとを白か黒か、善か悪か、成功か失敗かなど、二者択一のどちらかで判断する考え方です。
「会社に行くのは善」で「行かないのは悪」など、あらゆることを二分割で考えてしまうと、選択肢が一つしかなくなるため、自分に我慢を強いることになります。
その我慢がストレスとなって、緊張や不安を誘発するのです。
二分割思考を続けていると、ストレスが蓄積するだけでなく、視野が狭くなるため、仕事もうまくいかず、人生を楽しむことができなくなります。
「この方法がダメだったら、あの方法を試してみよう」など、柔軟な考え方をすることが大切です。
思考習慣③勝ち負け思考
勝ち負け思考とは、「いつも相手に勝っていたい」とか、「何ごとも負けたくない」など、勝ち負けが基準になっている考え方を指します。
勝ち負けで物ごとを考える人は、「失敗したら負け」と思っているため、何をやる場合でも緊張しがちです。
一番の問題点は、人を思いやることができないため、勝てば傲慢になり、負ければ相手を怨んだり、憎んだりして、周囲から孤立することです。
負けることに対する恐怖から、毎日が不安の連続になってしまうこともあります。
これらの三つの思考習慣に共通するのは、考え方が極端な方向に偏ることによって、視野が狭くなっていることです。
「他の選択肢はないか?」という視点を持つことができれば、自然と不安や恐怖から解放され、緊張や焦りを手放すことができるのです。
人目を気にする人5つの傾向
緊張や不安、焦りというのは、「人目を気にする」ことでも起こります。
人目を気にするとは、周囲の人から、「どう見られているか?」、「どのように評価されているか?」を意識している状態を指します。
「こんなことを言ったら、頭が悪いと思われるのではないか?」とか、「もしかしたら、嫌われるのではないか?」という思いが浮かぶことが、緊張や不安、焦りなどの原因になります。
別の視点から見れば、周囲の人から「頭がいい人」や「優しい人」と思われたい気持ちが強いから、人目を気にしてしまう……ことになるのです。
人目を気にする人には、次のような傾向が見られます。
①自意識が過剰
②自己肯定感が低い
③自分に自信が持てない
④プライドが傷つくことを恐れている
⑤他人から嫌われることが怖い
人目を気にする人というのは、周囲の人の気持ちや考えを優先することで、「いい人」とか「頭のいい人」と思われようとしますが、そうした思惑通りにはいかないことが、緊張や不安を増幅させることになります。