人生後半のひとり暮らしでは、どんな食事を摂るといいか。医師の和田秀樹さんは「細胞の炎症は、体の酸化と老化につながる。中からも、錆びない体をつくるには、抗酸化作用を持ち高いアンチエイジング効果のある赤、黄、緑といった色の濃い野菜を摂取するといい。また、キャベツ、ハクサイは、抗酸化物質のビタミンA、C、Eが豊富に含まれており、セロリ、カブの葉、トウモロコシ、アボカド、メロンなどは強力な抗酸化物質のルテインを多く含む。生で食べれば、野菜に含まれる酵素も体内に摂り込むことができ効率的だ」という――。
※本稿は、和田秀樹『死ぬまでひとり暮らし 死ぬときに後悔しないために読む本』(興陽館)の一部を再編集したものです。
ひとり暮らしの食事はガマンせず、かつ老化を防ぐ食材といい脂を
ひとり暮らしの食事です。いったいどのようなものを食べればいいのか分からないことと思います。
私自身は、食べたいものを食べればいいと考えているのですが、食事の際には、ショーシャ博士のいう「細胞の炎症を防ぐ食材」をなるべく摂るように心がけてはいます。もちろん、ガマンはしません。
これから、老化を防ぐ食材や、メニューの話をしたいと思います。
脂肪については、オリーブオイルなどに含まれるオメガ9脂肪酸、脂ののった魚に含まれるオメガ3脂肪酸は、細胞レベルで必要な脂肪なので、気にしないで摂って下さい。
気をつけて欲しいのは、マーガリンやマヨネーズに含まれるトランス脂肪酸、肉の脂身やバター、ラードなどに含まれる飽和脂肪酸です。これらは、血液をドロドロにして細胞の炎症を引き起こす張本人になりかねません。
こってりしたものが食べたいな、というときは、なるべく「いい脂」を摂ることをおすすめします。
たとえば、ドレッシングの代わりにオリーブオイルとレモンを絞ってサラダにかける。「昨日は肉を食べたから、今日は魚にしよう」、そんな程度でかまいません。