人生うまくいかないと感じるときはどうすればいいか。心理カウンセラーの中島輝さんは「他人を羨んだり、憎んだりしてもいいことはない。『生きているだけで百点満点』だと思えば、考え方が減点方式から加点方式になり、これ以上落ちることがないという考えになる」という――。

※本稿は、中島輝『ホントのあなたは絶対に運がいい!』(扶桑社)の一部を再編集したものです。

窓を大きく開け、陽の光を浴びて両手を広げる女性
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勝ち組と負け組の「見える化」

今の時代、勇気と自信が必要だと感じている人はとても多いです。だからこそ、勇気と自信と自立の自己肯定感がこんなにも多くの人たちの会話の中に溶け込んできたのです。

そして、社会の変化や競争が激しくなるなかで、身動きが取れずに苦しんでいる人も増えてきています。

これから勝ち組と負け組の違いがより明確に見えるようになるでしょう。

SNSなどのメディアを通じて、どのレストランに行き、どんなブランドを身に着け、どこで遊ぶのかといったことが、ますます可視化されていくでしょう。

若い世代が「親ガチャ」という言葉を口にするように、生まれた家庭によって、すでにそうした状況が見えるようになっていますが、この傾向は40〜60代にまで広がっていくと思います。

たとえばゴルフに行く人と簡易的なパークゴルフを楽しむ人との違いなど、生活のスタイルによる差が明確になってくるでしょう。

「海外旅行に行けて羨ましい」からの転換

この見える化によって、嫉妬すらできないほどの差を感じる人が増えてくるかもしれません。

特に40〜60代の人たちは、社会的な成功や生活の豊かさに対して無力感を覚えることがあるでしょう。

SNSで見える他人の生活との比較から、自分の人生に対する不満が増す可能性があります。

しかし少しでも負け組と感じてしまう人たちにとって重要なのは、解釈を変えることで人生は変わるということです。

他人が海外旅行に行くのを羨むのではなく、自分が楽しんでいる日常に目を向けることが大切です。

パートタイムで働いていて、その生活を満喫できているならば、それが逆転のきっかけになるかもしれません。

歳を重ねたときに、若い頃に感じた社会的な成功が何だったのかと問い直す日が来るかもしれません。