自分のことだけを考えている人

相談者の方が、それで悩んでおられるように、世の中には、人の時間を平気で奪う人たちが多くいます。

自分の時間を確保して、有意義に使いたい人は、そんな人たちを相手に戦っていかなくてはいけない。そんなこともあるでしょう。まともにケンカをするわけにはいきませんから、うまく対処するスキルも必要になってきます。

実は、私は先程の「皆で車に乗ってランチに行く人たち」の上司の方に、ランチに付き合わされたことがあります。

あるとき突然「ちょっとお昼に行こう」と声を掛けられ、車に乗せられ、しゃぶしゃぶの店で座敷に上がらされました。

何かあらたまった話でもあるのかと思っていたのですが、その人はただその店で食事をとりたかっただけなのです。

「何が食べたいか」とか「どのくらい時間に余裕があるか」とか、そんなことは尋ねることもなく、お構いなしに自分のことだけを考えて行動します。

まあ、こんな人はいるもので、私もこれがはじめての経験ではありませんでした。

しゃぶしゃぶ
写真=iStock.com/vichie81
※写真はイメージです

「ちょっとだけ寄って行こうか」と誘う男性

こういう人が現れても、私たちは参ってしまうわけにはいきません。

つい先日、オフィス街でこんなシーンを見ました。あなたはどう思われるでしょうか。

お昼の12時40分頃です。

ランチを終えて、オフィスに帰ろうとする4人組(男性2人、女性2人)が目の前を歩いています。

50歳くらいに見える男性がコーヒーショップの前で言いました。

「ちょっとここも寄っていこう」

20代の女性は二人とも驚いて、「えっ……」と反応します。明らかに立ち寄りたそうではありません。

すると同じ男性が、「15分だけ。おごってあげるから、さあ」と言って、店の入り口に向かって歩いていきました。

女性たちは「マジですかぁ」と言っていますが、もう一人の若い男性は「まぁ、ちょっとだけ寄って行こうか、ハハハ」と言って、結局4人とも、混み合う店内に入っていきました。