気持ちを伝えれば自分に返ってくる
キンキン(愛川欽也さん)とケンカをしたり、仲違いしたことはないわね。うちはとにかくよくしゃべる。私もテンポよくしゃべるし、キンキンはいつも切り返しが面白い。例えば私が韓国語で「ヨボセヨ(もしもし)?」って言うと、「ヨボヨボ?」って返ってくるの。いつも笑っていて、つまんないと思った瞬間がないの。
こういうふうにするとお互い気持ちがいいんだな、ってことを夫婦で暗黙のうちにつくり上げていくと、だんだん居心地がよくなってくる。相手の機嫌がいいってことは、私にとっても楽しいことだから。もしケンカをしてしまったら、後で気まずい空気を取り払うエネルギーのほうが無駄じゃない?
それにうちは「ありがとう」をとってもよく言う夫婦ね。そしてよく書く。私が仕事から帰ると、「かみさん今日もおつかれさま」とか「礼状を書いておいてくれてありがとう」とか、キンキンがチラシの裏に赤いサインペンで書いたメモが必ず置いてありますよ。
男の人は口で言うのは恥ずかしいとか、言わなくてもわかっているって思うかもしれないけど、言えないんだったら書く! 結婚3年目くらいで、夫婦関係に飽きてきた頃がチャンス。言葉なんてタダなんだから、言われてうれしい言葉をうんとかけてあげなさいよ。内容だって、「今日はお弁当を作ってくれてありがとう」「靴を磨いてくれたおかげで足が軽かった」「アイロンの折り目がきれいでうれしかった」とか、いっぱいあるじゃない!
あと、褒めることも大事。「手がきれい」とか「髪もきれいだね」とか。キンキンも「韓国語の勉強して偉いね」「笑顔がいいね」って、いっぱい褒めてくれますよ。
こうやって気持ちを伝えるのは相手じゃなくて自分のため。妻から倍になって返ってくるし、それをまた倍返しにしていくの。