エリート官僚の道を捨てた原口博光氏。飛び込んだ先は、一部上場の老舗タイルメーカーだった。2010年から取締役としてリストラを敢行。その功績を買われ、33歳の若さで社長に抜擢された。外様社長は、いかにして組織を立て直すのか。

年上の部下から情報を引き出す

ダントーホールディングス社長 
原口博光氏

キャリアとして経済産業省に務めた後、民間企業で会社の再生を任されて社長になったため、私は社会人になってからずっと年上の部下しかいません。しかし、役所と民間企業の世界では年上に対する接し方は大きく変わりました。

役所の現場では、キャリア/ノンキャリアが絶対的な上下関係を決めます。この事実に対する批判はさておき、肩書が自動的に正しい/正しくないを決めるシステムが機能していると、年上の部下がいても苦労はしません。