年を重ねて健康に過ごすには何に気をつければいいか。医師の和田秀樹さんは「高齢者が我慢をすると免疫力がガタ落ちになる。試しに禁煙してみてそれが辛いのなら、マナーを守ったうえでタバコを楽しみ続けてみてもいい。私もストレス発散効果からお酒は毎晩楽しんでいる。ただし、毎日大酒を飲んだり、一日中飲み続けたりするのは避けるべきだ。とくに怖いのは『一人飲み』。アルコール依存症のリスクが大きく高まるので、くれぐれも注意したほうがいい」という――。

※本稿は、和田秀樹『どうせ死ぬんだから』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

タバコのパックのクローズアップ
写真=iStock.com/grafvision
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「もう年だから」は絶対やってはいけない

老後は、人生の消化試合ではありません。

晩年ずっと、死なないように、病気にならないように、とやたら健康を気遣い、迷惑をかけないようにとまわりの人たちに気を遣い、したいこともせずに我慢して過ごすなんて長生きしている甲斐がないじゃないですか。

子どもたちを育て学校にやり、社会に出して、親としての務めは果たした。会社だって嫌な上司がいても辛抱して勤め上げた。そうして、ようやく手に入れた自由な時間です。

カラオケでもカメラでも社交ダンスでも、好きなことを好きにすればいい。自分へのご褒美のつもりで、憧れのポルシェを買って乗り回してもいい。

そんな元気も経済的余裕もないというなら、図書館で世界の名だたる古典の読破にチャレンジしてみるのもおもしろいじゃないですか。

新規なことを行なうときに前頭葉が活性化することを考えると、投資やギャンブルも、老後の資金をなくさない程度に楽しみでやるならいい。男性ホルモンを増やすためにキャバクラに通うのもいい。

配偶者が許さないのなら別ですが、「年甲斐もなく」とか「もう年だから」とか自分で自分にかせをはめるのは、もうやめにしましょうよ。