ビジネスを成功させるには何が重要か。起業家のポール・ホーケンさんは「ぼくの会社、スミス&ホーケンは創業当初、乏しい資金しかなかったため、カタログを社外へ下請けに出すのではなく自前で作った。そのおかげで新しいことを学ぶことができた。一方で、友人の会社はお金を潤沢に使える状況にあり、社外へ下請けに出してカタログを制作したため、自分で学んで向上する絶好のチャンスを手にしそこなった。友人の会社は現在店じまいしているが決して偶然じゃない。『お金さえあれば問題はすべて解決する』は大間違いだ」という――。

※本稿は、ポール・ホーケン『ビジネスを育てる』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

敷き詰めたお札の上の金塊
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お金がありすぎることは、足りないより悪い

お金については、まずはぜひ頭に入れておいてほしいことが一つある。それは、「スモールビジネスにとって、お金がありすぎることは、足りないより悪い」という金言だ。