家計の出費を減らすにはどうすればいいか。ファイナンシャルプランナーの櫻井かすみさんは「食費を削ったり、スーパーで1円でも安い食材を探すより、『大きい固定費』を見直すと恐ろしいほど簡単に支出をカットできる」という――。

※本稿は、櫻井かすみ『投資への不安や抵抗が面白いほど消える本』(Gakken)の一部を再編集したものです。

浴室乾燥機のついた浴室に干されたシャツ
写真=iStock.com/years
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我慢して節約してもお金は貯まらない

「効率よくお金を増やしたいのであれば、最初に毎月の収支を把握をしよう!」とお伝えしています。投資というと、よい銘柄や上手い手法を探したがる方が多いのですが、「収支の把握」なくして何も始まりません。「そんな簡単なこと?」と思う方もいらっしゃいますが、できていない方が多いのも事実。

収支が把握できたら、支出の見直しをぜひ行なってください。お金の使い方で無駄を省いて、より多くのお金を投資に回すことが、基本のキになります。

収支の把握や見直しというと、家計簿を細かくつけたり節約したりというイメージを持たれているかもしれません。でも、ご安心ください、その必要はありません!

なぜなら、節約や我慢って1カ月や2カ月はできても、長続きせずに息苦しくなって精神的にストレスを抱えてしまうから。相当根性がないと、続きません。最終的には「自分はなんてダメな奴なんだ……」と落ち込み、お金は貯まらないし自己肯定感を下げることにもなります。

結局何事もそうかと思いますが、継続できないと意味がないのです。

「大きな固定費」を減らせばいい

案外クセモノなのが、食事や交際費。真っ先に簡単に減らせるように思われがちですが、一時的であるものばかりで、なかなか続きません。無駄遣いはもちろんご法度ですが、選別が難しかったり、人付き合いに影響が出たりしますので、一筋縄ではいきません。質素なものばかり食べていたら、ストレスもたまるでしょう。

じゃあ、結局どうすればいいのか? 実は、無理なく我慢せず効率よくお金を貯める方法があるんです! 優先して見直すとスムーズにいきやすいのが「大きな固定費」となります。

大きな固定費って何か? レジャー? 旅行? 帰省代? 子どもの習い事代? 家電? どれも違います。

代表選手は、電気代、水道代などのインフラ系、車の維持費、保険料などです。