相手が怒っているのは「相手のせい」
けれども人によっては、「相手が不機嫌なのは自分が悪いのでは?」と自己への否定感が強まって、よけいに苦しくなってしまうこともあります。
でもね、大切なことを言いますよ。
相手が怒っているのは「相手のせい」です。
あなたが何をしようと、それに対して「怒る」と決めたのは相手の責任です。相手の怒りに気をつかい、コントロールされる必要はありません。
そうはいっても、気になってしまう人もいますよね。
目の前の人が怒っていたら、「自分のせいかも」と思ってしまう人。
そんな人は「本当に自分のせいかな?」と立ち止まって考えてみることも必要だと思います。
相手の感情は「相手のもの」です。
レストランでオーダーミスがあっても、怒る人もいれば、ちょっとイラッときただけですぐ流す人、気にしない人もいるものです。
売上が落ちたとき、「部下が悪い」とイライラする人もいれば、「原因はなんだろう」と分析する人もいれば、「なんとかなるだろう」と気にしない人もいます。
相手が怒るかどうかは、結局、「相手の領域」といえるのです。
相手の感情まで「自分のせいだ」と思うのは、ひょっとしたらちょっと「相手の領域」に立ち入りすぎているかもしれません。
怒ったり、不機嫌だったり、落ち込んでいたり、という目の前の相手の感情に、「自分が関係している」とあまり思いすぎないことも大切です。
他人に強い感情をぶつけるというのは立派な暴力
小さい子って、気に食わないことがあると、だだをこねたりして他人を動かそうとするところがあります。子どもなら「かわいいな」と思えたり、「しょうがない」と流して終わったりしますが、大人の場合はなかなかそうは思えないですよね。
そのうえ、大人の中には「不満や怒りをぶつけることで、相手を思いどおりに動かす」、そんなふうに人間関係の武器として「不満や怒り」を使う人もいたりします。
本人は「怒りで相手を思いどおりに動かそう」なんて意識しているわけではないかもしれません。
でも、自分の「怒り」で相手を動かした成功体験もある。相手を動かすには「怒る」が手っとり早くて効果的だ。そんなことをこれまでの経験から学んで人間関係にもち込む人だったりするのでしょう。
一緒にいるとかなりやっかいな人といえます。
そんな人とは離れたほうがいい。
他人に強い感情をぶつけるというのは立派な暴力だからです。
近所や友人の中にいたら、そっと距離をとって「なるべくかかわらない」というスタンスをとるのがいいかもしれません。
けれども職場にそういう人がいて、上司や同じチームのメンバーなど避けられない関係だとしたら、「なるべくかかわらない」というわけにもいかないでしょう。
そんなときは、「心理的に距離をとってみる」のがおすすめです。