妻の仕事を評価するようになったきっかけ
そして、ここ三、四年で、母親の態度が急激に変わったという。すっかり、妻の仕事を評価するようになったのだ。「あなたの奥さんは立派で、子どもたちをしっかり育ててくれて、すくすく育っている」などと書かれたLINEを送ってくるようになった。
三歳児神話を信じていた母親が、なぜ、そこまで急激に変わったのか。
本当にしょうもない話なんですけど、妻の経済的もしくは社会的地位が上がり(メディアにも登場するようになったことで)、「あなたの息子さんの奥さん、すごいですね」などと周りから、すごく褒められるようになったわけですよ。それで、妻のことを承認せざるを得なくなったんです。驚くほど評価が変わっています。今や、妻の育児を大絶賛してますからね。僕たちのやり方は何も変わっていないのに、何でそこまで評価が変わるのか。「これって、本当に何なんだろう」とかって、考えちゃいますよね。見ていて、ちょっと気持ち悪いです。
ひょっとしたら、もう諦めたのかもしれませんけど。でも、結局その程度なんです。
男女の性別役割において、三歳児神話なんて、その程度。でも、地方の女性の間では、まだまだ信じられてるんですよね。外で働く男性に対し、女性がどういう立場で支えるかということについての固定観念が残されているのです。男は仕事、女は家事・育児にそれぞれ専念すべきという考えであって、男性だけでなく、女性も男性性に囚われているんだと思います。