「障害基礎年金(月約9万円)が振り込まれました」

週に1回の訪問看護では、看護師による体温と血圧の測定をし、声かけもしてもらっています。

「体調はどうですか?」
「顔色が少しよくなってきたようですね」
「早くよくなるとよいですね」

看護師が親身になって声かけをしてくれ、その優しさに長女は少しだけ気力を取り戻していきました。とはいえ、食事の量はとても少なく、一日のほとんどを寝たきりで過ごしており、重い状態にあることに変わりはありません。

そのような長女の状況をふまえた診断書を医師に作成してもらい、筆者がその他の必要書を揃え、障害年金の請求を完了させました。

請求から4カ月がたった頃。母親から報告がありました。

「おかげ様で無事に障害基礎年金の1級が認められ、年金(月約9万円)が振り込まれました。ご相談する前は『通院しなければ障害年金は請求できない。もうどうすることもできない』と思っていたので、訪問診療のお話が出たときは暗闇の中から一筋の光が見えた気がしました。この度はご協力いただき、本当にどうもありがとうございました」

母親の声はとても嬉しそうでした。

せっかくなので、現在の長女の様子も伺ってみました。すると、長女は訪問診療や訪問看護をとても楽しみにしており、少しずつ気力が回復してきているとのこと。さらには「もう少し元気になったら、また大好きな本を読み始めたい」「先生(医師)や看護師の皆さんに読んだ本の話をしたい」と前向きな発言もするようになったそうです。

人の優しさに触れ、少しずつ元気を取り戻していく長女。その話を聞いた筆者の心も温かくなっていくのを感じました。

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