子育て世帯はどんな保険に入るべきなのか。オフィスバトン「保険相談室」代表の後田亨さんは「ほとんどの保険は入る必要がないが、子育て世帯であれば、ひとつだけ入るべき保険がある」という――。(第1回)

※本稿は、後田亨『この保険、解約してもいいですか?』(日経BP)の一部を再編集したものです。

保険の相談
写真=iStock.com/kazuma seki
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生命保険はすべて解約すべき

【登場人物】
オフィスバトン「保険相談室」代表
後田亨

お客様
五十嵐有司:40歳 会社員
五十嵐美香:40歳 パートタイマー
子供(4歳)1人の3人家族

「医療保険」「外貨建て終身保険」「学資保険」など5本の保険に加入中
月々の保険料は約8万円(ドル円の為替レートで変わる)

【後田亨】後田です、こんにちは。

【五十嵐夫妻】五十嵐です、よろしくお願いいたします。

【後田】こちらこそ、よろしくお願いいたします。早速ですが、私のことをなぜご存じなんですか?

【美香】夫が職場の先輩から紹介されたセールスの人にお任せでいろいろと保険に入っていて、これから子どもにお金がかかるし、ちゃんと見直そうと思って、保険関係の動画をいろいろ探して見ていたんです。そうしたら、YouTubeで、加藤浩次さんと後田さんが生命保険の話をされていて(*1)

【有司】加藤さん、後田さんの話にものすごい衝撃を受けていましたよね。後田さんは、加藤さんとお親しいんですか?

【後田】いいえ、全く。ただ、最近、五十嵐さんご夫婦のように、加藤さんの動画で私のことを知って有料相談にいらっしゃる方がすごく増えているんです。だから、頭が上がりません。

【美香】そうでしたか。それで、後田さんの本を少し読んだ時点で「私たち、この本でダメ出しされている保険ばかり入ってるじゃない! マズいかも? 直接、相談できるみたいだし、行ってみようよ」となりました。

【有司】有料というのも、いいなと思ったんです。常識で考えて、有料のほうが役に立つ話を聞けるはずじゃないですか。営業の人と違う、中立的なお話を聞きたいです。

【後田】ありがとうございます。では、基本的な考え方からお話ししますね。もっとも、私が考える基本であって「中立」は意識していません。

【有司】えっ、中立じゃないんですか?

【後田】人には何かしら好みもありますし、体験などによって考え方が変わる面もあるでしょう。ですから、人がやることに中立はないと思っています。その代わりと言っては何ですが、なるべく「常識」で考えているつもりです。それで結論から言うと、保険は入らないほどいいです。

【美香】本にもそう書かれていましたね。本のタイトルにも『生命保険は「入るほど損」⁈』って。

【後田】ええ。先に結論を申し上げれば、今、お入りになっている生命保険、私だったらすべて解約します。

(*1)「生命保険は“損”なのか?保険相談の専門家たちが激論を繰り広げる【MC加藤浩次】」=NewsPicks/ニューズピックス、2022年10月4日、等