安定・着実な経営を実現するスモールビジネスで成功する秘訣は何か。20以上のスモールビジネスを展開してきた経営者の武田所長は「好きな商材をビジネスにしようと安直に考えてはならない。趣味となるスポーツや音楽、ボランティアがいる地域振興などの領域は、競合が無料でサービスを行っていることもあるため、儲けようとするのはかなり難しい」という――。
※本稿は、武田所長『スモールビジネスの教科書【実践編】』(実業之日本社)の一部を再編集したものです。
常に新しいものに手をつけ、新しい波に乗り換えていく
参入を検討する際に重視している点については、スモビジオーナーごとに様々なものが挙げられた。
一方でそれ以前に重要なことが「手数」である。
端的に言えば「数多く、高速で」というのが新規参入に成功するポイントだ。
基本的に儲かりそうなものには関心を持ち、特別な理由がなければ一旦手をつけてみる、という動きを意識するとよいだろう。
検討に検討を重ね慎重にプランを作り上げても、検討段階ではそもそも入手出来る情報は限られているのだ。
この限られた情報を用いて高い確率で成功するのはそもそも非常に難しい。
手数を多くし、成功しそうなものを強めていく、駄目そうであればダメージが大きくなる前に撤退する、という動きを常にするべきであろう。
これはスモビジオーナーとしての生活を続けていくためには特に重要である。
スモビジの場合、1つの事業で長期間儲け続けることは難しい。
柔軟に環境に合わせ、新規事業を開発し続ける宿命にあるのだ。
常に新しいものに手をつけ、新しい波に乗り換えていくという動きが必要だろう。