利用者としての体感を常に得続ける

一次情報で判断せよ

また、成長市場の見極めについてよくある罠としては、メディアで「これが凄い」と言われているような二次情報をもとに判断することである。

これらの情報の信頼度はかなり低いと思ったほうがよい。

5年前の予測記事をGoogleで検索してみると、如何に予測記事や意見というものに意味がないかを感じることが出来るだろう。

ノートパソコン上に表示されたGoogleのロゴを拡大鏡で拡大
写真=iStock.com/brightstars
※写真はイメージです

先にも指摘したようにメディアで凄いと言われている情報ではなく、実際に熱狂的に使っている人がおり(これは前作でも記載した、未熟な製品でもバーニングニーズを捉えているということである)、その利用者数が拡大しているかという一次情報を取りにいこう。

その上で興味を持ったら自分自身がその製品、サービスを購入して利用してみるとよいだろう。

これについては私も常に実践している。

具体的には、その市場に関する展示会に度々足を運ぶこともあるし、研究活動として新製品(VRゴーグル、ドローンなど)を買って使うこともある。

特に技術をビジネスに活かしたい人は利用者としての体感を常に得続けるとよいだろう。

誰が・何に・何故・どの程度支払い・どのような効果を得ているのか

信頼度の高い他社の数字を集めよう

シミュレーションは難しい技術ではない。

インタビュー記事、IR資料、コミュニティなどの情報を統合し、エクセルを用いてどの程度儲かるかシミュレーションしてみよう。

ここで注意すべきなのは他社の数字を努力して仕入れることである。

エクセルのシミュレーションはどのようなお花畑シミュレーションでも組めてしまうため、他社の数字がないものはあまり意味がない。

平均販売単価、1件にかかる営業・マーケティングコストなど、可能な限り内部情報を入手するようにしよう。

営業資料やLP(ランディングページ)も参考にはなるが、これらは宣伝であることがほとんどなため、数字は盛られている。

「導入者数*デモ利用含む」のようにして、実際の数値とは乖離かいりしていても見栄えのする数字を記載する傾向にあるため注意しよう。

「とても儲かっている」と言っている会社の実態が「実はそんなに儲かっていない」というのは珍しい話ではないのだ。

このようなシミュレーションはビジネスを検討する際に組むと同時に、常に頭の中で組めるようにしておくとよいだろう。

そのためには出来る限り多くの数値を頭に入れておく必要がある。

IR資料を見てみると驚くほど多くの数値、具体的な顧客名が開示されている。

誰が・何に・何故・どの程度支払い・どのような効果を得ているのかという事例を、頭の中に百科事典のごとく蓄えると有用である。