事業着手の優先度を決める3つのポイント
さて、手数を多くとはいうものの優先度は設定する必要がある。
どのようにすれば限られた情報の中から筋がよい事業を見出すことが出来るのだろうか。
特に重要な点は、
①性格に合っているか
②個人の強みを使えるか
③市場環境が良いか
の3点である。
この観点からスモビジを評価し、参入の検討をするとよいだろう。
詳しく見ていこう。
例えば人と話すことが苦手な人が、大量に人を管理するということから逃れられないBPO事業(事務手続きなど低単価のアウトソーシングを大量の人員を雇いながら受託する業務)に取り組むと非常に辛い思いをするだろう。
ここで注意するべきは、好きな商材をビジネスにしようと安直に考えてはならないという点だ。
ややこの方針に抵抗を感じる人もいると思うが、多くのスモビジオーナーは失敗する人の特徴として「特定の商材にこだわりすぎていること」を挙げている。
自分が好きであることとビジネスとして成功することには大きな隔たりがあるのだ。
例えば好きな人が多い領域とは趣味やボランティアとして成立している分野だ。
スポーツ、音楽、教育、ヘルスケア、地域振興などの領域を考えると、多くの人が趣味にしていたりボランティアで取り組んでいたりすることが分かる。
ボランティアがいるということはすなわち、競合は経済合理性を無視した非常に強い相手になり得るということだ。
このように競合が無料で行っている領域で儲けようとするのはかなり難しい。
趣味となるものも同様である。
多くの人が趣味としてスポーツをしている。
金をもらってスポーツをしているのではない。
スポーツが好きな人はスポーツに関連するビジネスであればあまり儲からなくてもやってしまおうと考える。
こうすると価格相場は低い水準になり、全員儲かっていない状態になりやすい。
好きをビジネスにするのは十分に注意するべきである。
それでもやりたいということであれば本当に情熱的である必要がある。
その領域なら365日、昼夜を問わず働き続けられるくらいならば、突破口も見出せるだろう。
「スキル」「ネットワーク」「知識」を起点に考える
特にスモビジは創業者自身が持つ競争力が会社の競争力に直結するため、自分自身が活躍出来るのかという個人の視点で見るとよいだろう。
私も新たな事業を展開する際には他の事業とのシナジーが効くものを当然選択しやすい。
個人が使える強みとは何だろうか。
主に「スキル」「ネットワーク」「知識」を起点に考えるとよいのではないか。
スキルは例えばWebマーケティング、生産管理、法人営業、開発能力など個人が持つものである。
ネットワークとはある業界にとにかく知人が多い、開発会社を多く知っているなどである。
知識とは「とにかくエネルギーには詳しい」などのように、特定の分野に関して人並み以上の知見を有しているといったことである。
ビジネスを続けていくと個人のスキル・ネットワーク・知識は会社としての能力に変わり、顧客基盤も蓄積されていく。
このようにスキル・ネットワーク・知識を活用し連続的にビジネスを立ち上げていくことで、持続的な経営をすることが出来る。