<strong>上場企業平均の4.5倍にあたる教育投資</strong>:毎年2回のアメリカ研修を中心に、年間6億を超える投資をする。多くの企業にありがちなガス抜きのための教育投資ではなく、きちんと成果をあげている。

上場企業平均の4.5倍にあたる教育投資:毎年2回のアメリカ研修を中心に、年間6億を超える投資をする。多くの企業にありがちなガス抜きのための教育投資ではなく、きちんと成果をあげている。

ニトリは例年、数百人単位の社員をアメリカ西海岸への研修に送り出す。場所はロサンゼルスとラスベガス。対象は新入社員全員と、3年ごとの選抜試験合格者、店長、商品部スタッフである。08年は800人を2回に分けて派遣。うち100人はパート社員だ。

ある試算によれば、ニトリの従業員一人あたりの教育投資は23万円。これは上場企業平均の4.5倍にのぼる高水準だ。小売業は人材活用が鍵だとすれば社員教育に熱心なのは得心がいく。だが、なぜ研修先はアメリカなのか。

(尾関裕士=撮影 ライヴ・アート=図版作成)