「どの人間がやるか」で戦略の優劣が決まる
前回述べたように、21世紀の経済社会で戦略を展開するには構想力が必要だ。新・企業参謀にとって、戦略の役割よりも構想力の役割のほうが重いといっていい。しかしながら構想力というのは、一筋縄では身につかない。なぜなら見えないものを形にする能力というのは、芸術家や音楽家の世界と同じで個人の資質や素養が大きくものをいうからだ。
『新・資本論』以降、私は「パーソン・スペシフィック(人材次第)」という言葉を使うようになったが、構想力が問われる今日の戦略というのはまさにパーソン・スペシフィックで、要は、「どの人間がやるか」にかかっている。
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