年間3000万人の外国人観光客が来る
東日本大震災から1年が過ぎた。いまの日本は、景気刺激策を実践する時期にあると思う。2011年度、日本を訪れた外国人観光客数は約600万人である。ちなみに人口520万人のシンガポールには約1300万人、人口56万人のマカオには2800万人の外国人観光客が訪れている。人口1億2800万人を有する日本は、観光業に力を入れることで、景気を刺激していくべきではないか。
観光業は世界で最も大きな産業であり、日本には世界的な豊かな観光資源がある。そして、外国人観光客を獲得するためには、国際会議場、展示場、ミーティングルーム、ショッピングモール、美術館やシアターなどのエンターテインメント施設、ホテル、レストラン、カジノなどで構成される統合リゾートがカギとなる。
これが実現すれば、年間2000万~3000万人の外国人観光客を日本に呼ぶことが可能と見積もっている。我々がマカオに統合リゾートをオープンした当初、年間の観光客数は800万人だったが、この効果により観光客数が劇的に増えて、2012年は3000万人を超えるだろう。今年4月、全5800室のホテルを含む統合リゾート「サンズ・コタイ・セントラル」をマカオにオープンしたが、この統合リゾートでマカオへの観光客がさらに増える確信を持っているからだ。
「供給が需要を創る」。シンガポールにおいては、「マリーナ・ベイ・サンズ」をオープンして以来、外国人観光客数は飛躍的に伸びていて、シンガポールの新しいランドマークと言われるまでになった。シンガポール政府は15年までに年間1500万人の観光客を目標に掲げているが、早期に目標を達成するだろう。