10代の7割が「マスクを外さなくても付き合える」と回答

この番組を見た人の中には、「素顔を見たことがない同士で交際するってあるものなの?」と驚いた方も多かったと思います。

宮口幸治『素顔をあえて見せない日本人』(ビジネス社)
宮口幸治『素顔をあえて見せない日本人』(ビジネス社)

人間、見た目だけではないと言うものの、交際する異性の素顔を見ないままの交際は、なかなか考えにくいものです。しかし、若者世代は違うようです。『サタデープラス』(TBS系)という情報番組で、興味深い調査が行われていました。マスクを取った相手の顔を見ずに付き合うのはありかなしか、番組が10代の男女を対象に調査したところ、なんと10代の71%は、マスクをはずした顔を見なくても付き合えるという結果でした。

素顔が見えないからこそ、中身が重視される。そして中身をきっかけに男女の交際がスタートする。そんな時代が始まろうとしています。素顔を見ない期間が長ければ長いほど、いつか顔を見せる時のハードルは高くなりますが、それを乗り越えられるかどうか、カップルの正念場と言えるかもしれません。そこで別れるカップルもいるでしょう。しかし素顔を見せるという壁を乗り越えた時に、二人の絆はより深まるのかもしれません。

「外見よりも内面」という価値観に変化しつつある

外見から入って、交際しながら中身を評価するか。中身から入って、交際しながら外見を評価するか。プロセスが逆になることで、人々の恋愛模様も変わっていきそうです。かつて日本でもサングラスがイケメンアイテムの一つとして流行りました。「かっこいいと思ったのに、はずしたらがっかり」などと女性が言っているのを聞いたものです。時代によってイケメンアイテムは変わります。

ただ、外見が理想とちょっとずれていても好意が続くかどうかがその人の内面や性格の相性にかかっていることは、いつの時代も変わらないと思います。外見をよく見せておけるうちに、内面をしっかり相手に伝えておくというのも、これからの恋愛テクニックかもしれません。

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