転職で実現できる給与アップは一般的に10%
以前よりもはるかに転職が身近となった今、「転職で年収が数百万円アップしました!」といった転職成功談を目にして、「それなら自分も挑戦してみようかな……」と考えたことのある方も少なくないのではないでしょうか。
転職によって実現できる給与アップは一般的に10%と言われています。つまり、元々年収600万円の方であれば、60万円アップの660万円くらいまでは狙うことができる計算です。しかし、中には転職によって900万円から1200万円といった大幅な年収アップを実現させる方もいらっしゃいます。このような転職の“勝ち組”となる人たちは、どのような職歴を持ち、どのような業界や職種で転職を成功させているのでしょうか。
今回は、日本で10年以上にわたりSTEM(科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学)分野で人材紹介ビジネスを通じて転職サポートを行ってきた経験から、転職で大幅な年収アップを実現させた方の職種や職歴をご紹介します。
就職活動と転職活動は全くの別物
ご存じのように、新卒での就職活動と中途での転職活動は全くの別物であり、求められるものも大きく異なります。端的に言うと、新卒採用では「人柄」「社会性」「ポテンシャル」などが求められることが多いのに対し、中途採用では「専門性」と「実績」が求められます。
そのため新卒採用の場合は、エントリーシートや履歴書でも「学生時代に取り組んだこと」といった取り組みや意欲が評価されるのに対し、中途採用の場合はこれまでの職務経歴や結果、すなわち実績や数字といったものが採用の判断における大部分を担います。
このような違いがあるため、新卒採用で有名企業からの内定を多数勝ち取った人が転職市場でも同じ価値を発揮できるかというと、必ずしもそうではありません。中途採用では新卒採用に比べると学歴も気にされないことが多いため、一発逆転も可能です。