1日2杯で7%、5杯で37%も健康リスクが高まる
加えて、飲酒量が増えるにしたがい、健康リスクは直線的に増加することから、飲酒量と健康リスクには因果関係が成り立つ。すなわち、飲酒が健康を損ねる原因となっている。では、飲酒はどれほど健康を損ねるのか?
ノンドリンカー(まったく飲まない人)にくらべ、1日1杯飲む人はがんや糖尿病などアルコールに関連する23もの健康問題のリスクが0.5%高くなる。わずか0.5%。このレベルの飲酒量であればリスクの上昇は非常に小さい。この研究によれば、10万人当たり増加する死者はわずか4人である。たいしたことはない。
しかし、1日2杯飲む人はノンドリンカーにくらべ、健康リスクが7%も上昇する。そして1日5杯飲むと健康リスクは37%も上昇する。こうなるとたいしたことがある。これまでの研究で明らかになったことは、次の通りである。
(a)アルコールは健康にはマイナスである。だから、飲まないのがベスト。
(b)あなたが、今、飲酒していないなら、よりよい健康を求めて飲み始める必要はない。
(c)あなたがすでに飲酒しているなら、適量を超えて飲むべきではない。
(b)あなたが、今、飲酒していないなら、よりよい健康を求めて飲み始める必要はない。
(c)あなたがすでに飲酒しているなら、適量を超えて飲むべきではない。
健康を考えるなら、アルコールを飲まないのがベストであるが、付き合いもあることだし、まったく飲まないのは辛いというのであれば、適量を飲むようにしたい。適量というのは1日1杯である。