調査概要/「gooリサーチ」とプレジデント編集部の共同調査により、インターネットを通じて全国の20歳以上の男女2014人より回答を得た。男女比はおよそ7:3。調査期間は2010年2月19~22日。アンケート質問の作成には、一橋大学大学院商学研究科 守島基博教授の研究チームの協力を得た。

ポストレスの時代になりキャリアへの意識はどのように変わったか。「将来は経営幹部になりたい」と考える一般社員は2割以下。役員のポストが見えている部長クラスでも約4割で、意外なほど昇進にこだわりがない(図10)。守島基博氏は分析する。

「会社で昇進に魅力がなくなり、意識は外に向いたのでしょう。今回の調査でも、部・課長の3人に1人が独立を考えて、全体の約4割が転職を意識しているという実態が浮かび上がりました(図11、12)。これらのデータを見ても、昇進をインセンティブにして、働きがいをという一昔前のパラダイムは、もはや消えつつあるといっていい」

独立や転職といったアクションに至らなくても、会社に頼らずに生きていこうという意識は強く、「自分の力でキャリアを築きたい」と考える人は全体の6割(図13)。