不倫の代償が高くつくのは昔も今も同じだが、リスクを覚悟で隠密行動を実践する人もいる。夫婦問題研究家でパートナーシップアドバイザーの岡野あつこさんは「不倫が発覚するケースで多いのは、やはりスマホ関連。本人が防止策を講じたつもりでも、LINEやインスタをきっかけに修羅場に発展することがある」という――。
明かりを落とした部屋で並んでベッドに入りながら、互いのスマホのみを見つめる男女
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「妻にはバレていないから大丈夫」「夫は気づいていないから平気」――そんなふうに思い込んで不倫を続けているのは本人だけで、ある日突然パートナーに事実が露呈してしまうこともある。

かつては、「夫のスーツのポケットにキャバクラの名刺が入っていた」「妻の下着が派手になった」といったことが不倫のサインだった時代もあったが、令和の夫婦の”地獄のはじまり”の瞬間はもう少し多様化している。

実際に、今どきの夫婦の不倫が発覚したエピソードにはこんなケースがある。

【CASE1】インスタの「におわせ」でハメられた不倫夫

「たしかに『妻とはうまくいっていないから、そのうち別れることになると思う』とは、何度か言ったと思います。でも、まさかそこまで本気で思い詰めていたとは想像していなかったですね」と嘆くN樹さん(41歳)。

フットサル仲間だった6歳年下で独身のR帆さんと不倫関係になって半年。

「若くてかわいい子とまた恋愛ができるなんてうれしくて、まわりにはしっかり隠せていたつもりでも、どこか浮足立っていたのかもしれません」

半年前、フットサルの試合の後の打ち上げで飲みに行った時、話が盛り上がった流れではじめてN樹さんがラブホテルに誘った時、R帆さんは「奥さんと私、どっちがタイプ?」と聞いてきたという。

「もちろんオレは、後先考えず『R帆ちゃんに決まってるじゃん、わかるでしょ?』と強引に口説いてしまいました。妻は1年前に生まれた子どもの世話で毎日疲れていて、ほとんどオレのことなんて構ってくれなくなったこともあり、その時をきっかけにR帆ちゃんにどんどん夢中になっていきました」