【CASE2】ドッキリにひっかかってカミングアウトをした不倫妻
「ドッキリにひっかかった妻の顔が見たくて企画したのに、まさか自分がドッキリする側になるなんて思いもしなかったです。まったく笑えない展開に、今はどうしたらいいかわからない……」と落ち込むK也さん(34歳)。
結婚7年目で子どもは二人。妻のJ乃さん(32歳)は昨年育休を終えて復職し、もともと外で働くことが好きだったこともあり、毎日楽しそうに出勤していたという。
K也さんとJ乃さんは大のお笑い好きで、結婚前のデートではお笑いライブにも足を運んでいたとのこと。
「テレビのお笑い番組もいろいろ観ている。以前、たまたま仕事のシフトの関係でJ乃が見逃した番組で、そこで芸人さんがコンビの相方にドッキリを仕掛ける企画があった。それは、『何か自分に言わなきゃいけないことがあるだろう?』とカマをかける発言で誘導して、相手の隠し事や言わなくてもいい余計なことをカミングアウトさせる、という内容でした。その番組がとても面白かったので、同じことをJ乃にしようと思ったのが事の発端だったんです……」
K也さん発のドッキリを決行しようと計画したのは、二人の結婚記念日。
「自分のイメージでは、『えっ、なになに? ちょっと意味がわからないんだけど……』と妻を困惑させておきながら、サプライズで花束とピアスのプレゼントを渡して『愛してる』って言わせたいと考えていた」と話すK也さん。
結婚記念日には、実家に子どもを預けて二人で思い出のお店に食事をしに行くのが恒例行事となっていたK也さん夫婦。計画どおり、その日に仕事から帰ってきたJ乃さんに向かって、先に帰宅していたK也さんが「食事に行く前に大事な話がある」と真顔で言い、「何か僕に言わなきゃいけないことがあるんじゃないの?」と続けた。
すると、突然J乃さんが号泣しはじめたのだった。驚いたK也さんに対し、しゃくりあげながらJ乃さんの口から出たのは「ごめんなさい。もう隠しておけないことはわかっていたの。いつか自分から話さなければ、とも。じつはK也との結婚前に別れたはずだった上司と、ずっと不倫を続けていたの。でも、今度こそ、ちゃんと別れるから許してください」という、K也さんの想像をはるかに超えたカミングアウトだった。
不倫期間は10年近くに及び、2度の妊娠・出産の前後も情事は続いていたことが発覚しただけに、いつもは温厚なK也さんもさすがに怒り心頭。その場で妻の不倫相手の上司に電話をかけようとしたところ、J乃さんが「あの人は悪くないの。『別れたくない』っていつも言うのは私のほうなの」と、追い打ちをかける告白が、さらにK也さんを深く傷つけたのだった。