「熟年離婚」の割合が過去最高を記録した。夫婦問題研究家の岡野あつこさんは「最近は夫から妻に対して離婚を切り出すケースも増えている印象がある。それでも、探偵や上司、子供などを巻き込んでなんとか離婚を回避しようとする女性も多い」という――。
「熟年離婚が過去最高」三くだり半される妻が増加
「熟年離婚の割合が過去最高」というニュースを耳にした人も多いのではないだろうか。
8月24日に厚生労働省が発表した報告書によると、2020年に離婚した夫婦のうち、20年以上同居した熟年夫婦の割合が21.5%で、統計のある1947年以降で過去最高を記録したという。1990年の13.9%と比べても約1.5倍に増えた。
離婚件数自体は減少しているものの、熟年離婚の割合は増加。その傾向は、40代以降の夫婦からの相談の案件も多いことから、私自身も実感している。とくに最近は、男性のほうから妻に対して離婚を切り出すケースも増えている印象がある。
長年夫婦として生活を続けたのちに、「別れてほしい」と三くだり半をつきつけられた妻はどうするか。当然のことながら、納得できるような破格の条件を提示されない限り、すぐに離婚を承諾することにはならない場合がほとんど。経済的なことや子供のこと、プライドや世間体など、さまざまな問題がクリアにならない限り、「何があっても別れない」「離婚は許さない」と考える妻のほうが多いのも事実だ。
では、一度離れてしまった夫の心をどうやって取り戻すことができるのか。
実際に、夫から別れを切り出された妻が、離婚を回避できたケースにはこんな戦略的なケースがある。