「図解化コンサルタント」として活躍中の池田千恵さんは、半年ほど前からiPhoneで「青空文庫」を楽しんでいる。これは芥川龍之介や太宰治、ドストエフスキーなどの著作権の消滅した文学作品をテキスト化し、インターネット上で公開しているサイトだ。
「iPhoneにスカイブックという、青空文庫を自動的にダウンロードして読めるアプリがあるんです。もう一種類、スカイブックライトというのもあって、こちらは収録冊数が少ないけれど無料。私はライト版を使っています。恥ずかしいことにいままで読んだことのなかった名作をこっそり読んで教養を身につける、という使い方です」
と、はにかむ池田さん。特に芥川龍之介の『蜜柑』がよかったそうだ。
また池田さんはオーディオブックも愛用している。オーディオブックとは、書店で売られている本を丸ごと一冊朗読したものだ。「FeBe」「でじじ」などのサイトやiTunesストアで音声ファイルを購入すると、パソコンやiPod、iPhoneなどで再生できるようになる。途中でストップしても、どこまで聴いたかわかる「しおり機能」もある。
「オーディオブックのいいところは、何かをしながら聴けるところ。朝、ランニングしながらとか、掃除や洗濯、料理などの家事をしながら聴くことが多いですね」(池田さん)
よく聴くジャンルはドラッカー『経営論』など、ビジネス書の名著といわれるものが多い。この手の分厚い本は読むのに根気がいるし持ち歩くのも大変。しかしiPhoneやiPodに入れて隙間時間に少しずつ聴けば、読めてしまう。