ホルター心電図やウエアラブル端末が強力な味方になる
ウエアラブル端末は常に装着するだけで、24時間365日、脈拍や心電図を管理し、異常を速やかにキャッチしてくれます。ウエアラブル端末に心電図の波形が記録され、心拍数の1日の変化やイベントが記録されます。
心房細動治療のためにウエアラブル端末を取り入れる医療機関も増えてきました。データを主治医に送り、定期健診の心電図や造影CT検査ではキャッチできなかった危ない「予兆」が表れて、すぐに手術に至ったケースもあります。
いつも身につけていれば、先述した心臓病「5つの予兆」や「6つの重症サイン」があったときにすぐにデータをかかりつけの心臓専門医に見せ、診断の手掛かりとしてもらうことができます。
ウエアラブル端末には、心房細動検査の1次スクリーニングとしての広いニーズを感じています。いずれ、いろいろな生体情報を取り出して記録できる端末になると思います。心電図から心筋梗塞や狭心症も判断できるようになりそうです。
心臓の病気は最後の最後にならないと症状として感じる事はできません。それゆえに突然死が後を絶ちません。最後の最後が「人生の最期」となるかもしれません。
心臓病の診断がついた人も、そうでない普通に生活している人も、日常から「予兆」を意識してほしいと思います。「予防」のための検査を心掛け、ウエアラブル端末を活用することも有効です。
突然死は無縁ではありません。少しでも気になったら、早めに心臓専門医を受診しましょう。
(聞き手・構成=医療・健康コミュニケーター高橋誠)