資格試験に一発合格できる人とそうでない人は、どこが違うのか。弁護士の鬼頭政人さんは「脳のリソースをできるだけ勉強に振り分けるべきだ。たとえば『いつ勉強するか』に悩むのは脳のムダ遣いなので、毎日の勉強を習慣にしたほうがいい」という――。

※本稿は、鬼頭政人『資格試験に一発合格する人は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

昼食は、どこで何を食べるかまで決めておく

私は、長期的な計画はざっくりとしか立てませんが、勉強の余力を残しておくために、なるべく脳を使わないよう、翌日の行動計画は前日のうちにかなり細かく決めておきます。

といっても、手帳に細かく書き込むわけではなく、仕事が終わったあとや寝る前に、翌日1日の行動を朝から夜まで頭の中でシミュレーションするだけです。

明日は何時に起きて、何時頃の電車に乗って、会社近くのコーヒーショップに何時に入店して、いつもの席で何時まで勉強する。何時になったら会社に行き、Aの仕事を1時間やってから何時の会議に出席し、昼食はそば屋に行って鴨南蛮そばを食べる。午後1時からはBの仕事を1時間半やり……、といった感じです。

忙しくて時間がない時は、このように昼食はどの店で何を食べるかまで決めておきます。コンビニで野菜ミックスサンドとハムチーズサンドとコーヒーを買って、食べながら勉強すると決めたなら、当日の昼休みは一目散にコンビニへ行き、目的のものを買って勉強する場所に移動して食べながら勉強します。

PCとサンドイッチがのったカウンター席でスマホを見ている人
写真=iStock.com/Shoko Shimabukuro
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悩んだ分だけ脳は疲れ、勉強する余裕が奪われる

もちろん、何を勉強するかもあらかじめ決めておき、その勉強に必要なものを持って会社を出ることは言うまでもありません。

ただ、こうしたシミュレーションができるのは仕事の定時までで、残業をするかどうかなどは、その日の仕事次第になるため考えません。最近は新型コロナウイルスの影響もあって飲み会に誘われることも少ないと思いますが、それ以前には、そうした断りにくい誘いが入ることもあり、夜の予定はどうなるかわからないため考えませんでした。

着るものも、基本的に同じシャツなどを何枚も用意し、それらを毎日着ています。着るものを当日の朝になって「どれにしようか」と悩むこと自体、脳のリソースの無駄遣いです。悩んだ分だけ脳は疲れ、勉強する余裕が奪われるのです。