選択肢を減らすことで脳の負担は軽減する

さて、人間の脳が疲れるのは、どんな時でしょうか? 選択の余地が広い時です。

コロンビア大学のジャムの実験をご存知でしょうか。この実験では、6種類のジャムを置いて販売した時と、24種類のジャムを置いて販売した時のお客さんの反応を比較しました。その結果、24種類のジャムを置いた時のほうが立ち止まる人が多かったのに対して、6種類のジャムを置いた時のほうが買った人は圧倒的に多かったのです。

この実験結果から言えるのは、ジャムの種類が多いほうがお客さんの目を引く一方、選ぶのに疲れてしまうため購入には結びつかないということです。

ですから、昼食メニューにしても、着るものにしても、勉強する内容にしても、選択の余地が広いほうが脳への負担が大きいので、あらかじめ決めておいたほうが、脳の負担を軽減できます。

1日は選択の連続でできているわけですから、あらかじめ選択肢をなるべく減らしておくことが脳の負担軽減のためには重要なのです。

資格試験の勉強でも、机に座ってから何を勉強しようかなと考え始めるようでは、脳の負担が増えますし、考える時間もムダです。私の場合は、その日の勉強が終わった時、あるいは夜寝る前に翌日の勉強メニューの詳細を決めます。先ほど述べた、翌日の行動を頭の中でシミュレーションする時に昼食メニューを決めるように、勉強メニューも決めてしまうのです。

積み上げられた本と目覚まし時計を前に机に突っ伏して寝る男性
写真=iStock.com/Ivan-balvan
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生活の習慣化で「意志の力」はいらなくなる

私は毎日、同じ時間に起きて、同じ時間に寝るように心がけています。朝昼晩の食事も、できるだけ同じ時間にとるようにしています。勉強の時間も同様に、朝7時から9時と決めたら、その時間に毎日勉強するようにします。

まるで判で押したように毎日同じパターン、同じリズムにすることで、すべてが習慣になるからです。

生活のパターンが一定であれば、それだけ選択する機会も減り、脳の負担が減ります。少々眠くても、やることが決まっているので、何も考えずに体が勝手に動きます。起きてから1時間以上経てば、脳もしっかり目覚めますので強度の高い勉強ができます。

毎朝7時から勉強していれば、脳も体もそれに合わせて動き出すようになり、出張などで勉強できない時には強い違和感を覚えるくらいです。

この状態にまでなると、もう意志の力はあまり必要なくなり、毎日の勉強が習慣となり、続けやすくなります。