出世のためには男たるものゴマすりも辞さず。いつ見ても自席におらず、気づくと喫煙室で上司に追従している。休日にはゴルフにお供し、もちろん中元、歳暮は欠かさない。今どきこんなわかりやすい人間いるのかと思うなかれ。彼らはゴキブリのごとく、しぶとくしたたかに生き延びている。
(PIXTA=写真)

【速水】ゴマすり男、いますよね。世のなかにゴロゴロ。それはそれでいいんじゃないですか。やって無駄ということはないと思いますよ。見ているとやっぱり「そこまでやるか?」ってくらいの人が出世していく。そのえげつなさも、案外直近の上司にはわからないもの。「かわいいやつだ」ぐらいの認識なんでしょうね。

【姫川】偉い人にはありえないほど腰が低く、自分より下の人間には恫喝まがいのことを平気でする。でもその相手がじつは偉い人繋がりだと知った瞬間、臆面もなくゴマすり開始。でもそれで成功するならいいんじゃないですか。