知花くらら
1982年、沖縄県那覇市生まれ。上智大学文学部教育学科卒。2006年ミス・ユニバース世界大会第2位に輝き、現在は、小学館の女性ファッション誌「Domani」の表紙モデルとして活躍するほか、「グローバルビジョン」(BS12)の番組ナビゲーターをはじめTVやラジオなど各方面で活躍中。また、WFP国連世界食糧計画のオフィシャルサポーターとしてグローバルな活動も。英語や仏語、スペイン語も操る。
私の元気の源は食べること。おいしいものを食べるとうれしくなったり、心がほっとしたり。心とからだが素直に喜ぶ感じが好きなんです。それに、食は人を繋ぐもの。みんなで楽しさを共有できる。お食事を一緒にするだけで、人との距離が近づくような気がします。食は人生をより豊かにハッピーに生きる鍵かもって思うんです。
だけど、「食」に対してきちんと考えるようになったのはお仕事を始めてからですね。小さい頃は食べず嫌い。好きなものばっかり食べてました。ソーキそばも豚肉は食べず、おそばとかまぼこだけ。お寿司に慣れたのも大学生になって東京に出てきてからです。沖縄では東京ほどあまりお寿司を食べないから、その影響もあったかと思うんですが……。イケてなかったんです、私。
ミス・ユニバース世界大会をきっかけに、食事制限をするのではなくベターなチョイスをするようになりました。たとえば、お米。炭水化物は必要な栄養素なので摂らないのではなく、精製された白米ではない玄米を選ぶとか、おやつにナッツを食べるなら塩のついたものではなくローストを食べるとか。そういう小さなことから考えるようになりました。
料理をするようになったのは、大学生になって一人暮らしを始めてからです。もっとも当時は「どこで何をどれだけ買ったら何日持つか」とお金のことばかり考えてましたけど(笑)。栄養の大切さを感じるようになったのは、外資系企業のプライベートジムでのアルバイトがきっかけです。会員のみなさんはお仕事をバリバリされる方ばかり。贅沢なものを食べ、お酒も飲むという生活ですから、週に1、2回ジムに足を運んでも体重は減りません。「どうすれば体重が落ちるのか」と相談を受けるようになって真剣に考えるようになりました。ただ、当時はインストラクターの講習は受けていましたが、専門的な知識があるわけではないから難しいことはわからない。そこまで手が届かないむず痒さが、お仕事を始めてからもずっとありました。2009年、専門的な栄養学を学ぶために短大へ入学したのもそんなことが理由の一つでした。
でもね、私はふだん、夜は炭水化物を摂りすぎないくらいは気にしますが、これまでカロリー計算をするとかストイックなことをしたことがありません。私、「てーげー」なんで。てーげーとは沖縄の言葉で「適当に」。少しくらいいい加減でもいいよという“うちなー”独特のマイペースさを表す言葉でもあります。料理するときのこだわりも、手早く楽しくおいしく。お友達を招いたときはチャッチャと頭の中で計算して、みんなとおしゃべりしたり飲んだりしながらでも用意できる、簡単なメニューをいつも考えています。