社内からコロナ感染者が出たとき、あなたの勤め先はどう対応するだろうか。「いい会社」と「ダメな会社」では、その対応はまったく変わる。船井総合研究所のウェブメディア「社長online」から、関西のある社労士事務所の事例を紹介する――。
社内で新型コロナ陽性者が出たら……
収束する気配を見せない新型コロナウイルス感染症。感染者数は日々増加の一途をたどっている。このたび、社内で新型コロナウイルスの陽性者が出た会社の内情を取材した。
取材で何度も出てきたのは「“コロナ感染者はわが社も出る”と考え、しっかり準備をしておいて本当によかった」という言葉だ。
社内でコロナ感染者が出たときに押さえておきたいポイントは、以下の3つにまとめられる。
①「コロナ感染は起こりうるもの」と考える
②感染を責めない、とがめない
③その人が抜けても、またオフィスでの業務が不可になっても問題ないよう環境を整備する
②感染を責めない、とがめない
③その人が抜けても、またオフィスでの業務が不可になっても問題ないよう環境を整備する
“神対応”ができた社労士事務所の事例
今回取材に応じたのは、関西に本拠地を置く社会保険労務士事務所。社員数は40人程度で、この度2人の陽性者が出た。その経緯は以下のようになる。
7月30日、ある社員が体調不良を訴え、早退した。社長は「念のためPCR検査を受けるように」と指示をした。そこからすべてが始まった。その会社は、社員から体調が悪いと言われた際は、具合の悪さに関係なく一律でPCR検査を受けてもらうようにしていたという。
7月31日の深夜、PCR検査の結果が出て陽性が判明。まずPCR検査を行った機関から保健所に連絡がいき、そこから会社宛てに連絡がきた。保健所に聞かれたのは「濃厚接触者は誰か」「会社が日々どのような形で仕事をしているか」の事実確認だった。