「母親は統合失調」診断を聞いた後、身重の娘は無事出産した

2015年2月。相談先を悩んだ末に、柳井さんは、勤め先の救護室に常駐する看護師に相談してみることにした。

看護師に母親のことを話すと、「話を聞いただけだから断定はできないけど、統合失調症の症状に似ているね」と言った。看護師に統合失調症について聞くと、柳井さんは、「確かに母の症状に当てはまることばかりだ」と思った。

看護師は、心療内科にかかることを勧め、評判の良い病院を紹介してくれた。

それからというもの、柳井さんは父親と妹とともに母親を説得し始めるが、母親は拒絶。

2017年、柳井さんは第1子を妊娠。気が付けば、母親が異常行動をし始めた2012年から5年、誰かに相談しようと決断した日から2年近くの月日が流れた。

父親と妹は、身重の柳井さんを気遣い、「ストレスになるからお母さんには近づかないほうがいいよ」と言ってくれた。

そして9月。妹が「初孫と一緒にお出かけしたくないの?」「このままじゃ私も心配でお嫁に行けないよ」などと話し、母親の説得に成功。

69歳になった母親を家族全員で心療内科へ連れて行き、問診による認知症の検査を行ったところ、医師は、母親に物忘れ症状はなく、認知症ではないと言う。柳井さんが母親の日頃の異常行動をまとめたメモを医師に渡すと、最終的には統合失調症と診断が下りた。

そして柳井さんは、長女を出産した。(以下、後編へ続く)

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